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中華人民共和国漁業法

日付け:2013-12-16       ソース:農業部
 

1986年1月20日、第6期全人代常務委第14回会議で採択、20001031日第9期全人代常務委第18回会議の「『中華人民共和国漁業法』改正に関する決定」に基づいて1回目の修正、2004年8月28日第10期全人代常務委第11回会議の「『中華人民共和国漁業法』改正に関する決定」に基づいて2回目の修正)

 

第1章総則

第1条漁業資源の保護、増殖、開発及び合理的利用を強化し、人工養殖を発展させ、漁業生産者の適法な利益を保障し、漁業生産の発展を促進し、社会主義建設と人民生活の必要に即応するため、特にこの法律を制定する。

第2条中華人民共和国の内水、砂州、領海及びその他中華人民共和国が管轄する一切の海域で養殖及び水産動植物の採捕等の漁業生産活動に従事するときは、すべてこの法律を順守しなければならない。

第3条国は漁業生産に対して、養殖を主とし、養殖・採捕・加工を並行させ、地元の実情にあわせそれぞれ重点を置くという方針をとる。

各級の人民政府は漁業生産を国民経済発展計画に入れ、措置を講じて、水域の統一的計画作成と総合利用を強化するものとする。

第4条国は漁業技術研究を奨励し、先進技術を推し広め、漁業技術の水準を高める。

第5条漁業資源の増殖・保護、漁業生産の発展及び漁業技術研究等の面で成績の著しい単位(訳注単位は官庁、機関、企業、団体などの総称)及び個人には、各級人民政府が精神的又は物質的報奨を与える。

第6条国務院の漁業行政主務官庁は、全国の漁業事務を主管する。県クラス以上の地方人民政府の漁業行政主務官庁は、当該行政区域内の漁業事務を主管する。県クラス以上の人民政府の漁業行政主務官庁は、重要な漁業水域、漁港に漁政監督・管理機関を設けることができる。

県クラス以上の人民政府の漁業行政主務官庁及びそれに所属する漁政監督・管理機関は、漁政検査要員を置くことができる。漁政検査要員は、漁業行政主務官庁及びそれに所属する漁政監督・管理機関から与えられた任務を執行する。

第7条国は漁業の監督・管理について、統一指導、分級管理を実施する。

海面漁業は、国務院の指定により国務院の漁業行政主務官庁及びそれに所属する漁政監督・管理機関が監督・管理する海域並びに特定の漁業資源漁場を除いて、海域に隣接する省・自治区・直轄市の人民政府の漁業行政主務官庁が監督・管理する。

河川、湖沼等の水域の漁業は、行政区画に従って、関係する県クラス以上の人民政府の漁業行政主務官庁が監督・管理する。行政区域にまたがる場合には、関係する県クラス以上の地方人民政府が協議のうえ管理規則を定め、又は1級上の人民政府の漁業行政主務官庁とそれに所属する漁政監督・管理機関が監督、管理する。

第8条外国人、外国の漁船が中華人民共和国の管轄水域に入って、漁業生産又は漁業資源の調査活動に従事するときは、国務院の関係主務官庁の認可を受け、かつこの法律及び中華人民共和国のその他の関係法律・法規の規定を順守しなければならない。中華人民共和国と条約、協定が結ばれている場合には、条約、協定による。

国の漁政漁港監督・管理機関は、対外的に漁政漁港の監督・管理権を行使する。

第9条漁業行政主務官庁及びそれに所属する漁政監督・管理機関並びにその職員は漁業生産・経営活動に参画し又は従事してはならない。

第2章養殖業

10国は、全人民所有制単位、集団所有制単位及び個人が、養殖に適している水面・砂州を十分に利用して、養殖業を発展させることを奨励する。

11国は水域利用について統一的計画をたて、養殖業に用いることのできる水域及び砂州を決める。単位及び個人が国の計画で養殖業に用いることが決まった全人民所有の水域、砂州を使用するときには、県クラス以上の地方人民政府の漁業行政主務官庁に申請を出し、同クラスの人民政府が養殖証を交付して、当該水域、砂州で養殖に従事することを許可する。養殖証交付の具体的規則は国務院が定める。

集団所有又は全人民所有で、農業集団経済組織が使用している水域、砂州は、個人に請け負わせ、養殖に従事させることができる。

12県クラス以上の地方人民政府は養殖証の交付にあたり、地元の漁業生産者を優先させるものとする。

13国の計画で養殖業に用いることが決まった水域、砂州を使用して養殖に従事することにより、当事者間に紛争が生じたときには、関係法律の定める手続きに従って処理する。紛争が解決されるまでは、いかなる一方も養殖を破壊してはならない。

14国家建設のために集団所有の水面、砂州を収用するときは、「中華人民共和国土地管理法」の土地収用に関する規定による。

15県クラス以上の地方人民政府は措置を講じて、商品魚生産基地及び都市郊外の重要な養殖水域に対する保護を強化するものとする。

16国は水産優良品種の選抜、育成及び普及を奨励し、支持する。水産新品種は全国水産原種・良種審査委員会の審査を経て、国務院の漁業行政主務官庁が公告した後、普及させなければならない。

水産種苗の輸入、輸出は国務院の漁業行政主務官庁又は省・自治区・直轄市人民政府の漁業行政主務官庁が審査・承認する。

水産種苗の生産は県クラス以上の地方人民政府の漁業行政主務官庁が審査・認可する。但し、漁業生産者が自分で育て、使う水産種苗は除く。

17水産種苗の輸入、輸出では検疫を実施し、病害が国内に入り、国外に出るのを防止しなければならない。具体的検疫作業は動植物輸出入検疫に関する法律、行政法規の規定による。

トランスジェニックの水産種苗を導入するときは安全性評価を行わなければならない。具体的管理事務は国務院の関係規定による。

18県クラス以上の人民政府の漁業行政主務官庁は、養殖に対する技術指導及び病害防除業務を強化するものとする。

19養殖に従事するときは、有毒・有害物質を含むエサ、飼料を使用してはならない。

20養殖に従事するときは水域の生態環境を保護し、養殖密度を科学的に決め、適正に給餌、施肥し、薬物を使用するものとし、水域の環境汚染を招いてはならない。

第3章漁業

21国は財政、融資及び租税などの面で遠洋漁業の発展を奨励、支援する措置を講じ、かつ漁業資源の漁獲可能量に基づいて、内水面及び沿岸漁業の漁船・漁業者を調節する。

22国は漁獲量を資源増加量より少なくする原則に基づいて、漁業資源の漁獲可能総量を決め、漁獲割当制度をとる。国務院の漁業行政主務官庁は漁業資源の調査と評価を実施し、漁獲割当制度のための科学的根拠を与える。中華人民共和国の内海、領海、排他的経済水域その他の管轄海域の漁獲割当総量は国務院の漁業行政主務官庁が決め、国務院の承認を受けて順次下部に割り当てる。国が決める重要な河川、湖沼の漁獲割当総量は関係省・自治区・直轄市の人民政府が単独で又は協議して決め、順次下部に割り当てる。漁獲割当総量の配分では公平、公正の原則を体現するものとし、配分の方法と結果は社会に公開し、かつ監視を受けなければならない。

国務院の漁業行政主務官庁及び省・自治区・直轄市人民政府の漁業行政主務官庁は、漁獲割当制度の実施状況に対する監視・審査を強化するものとし、上級から下ろされた漁獲割当指標を超えたときには、翌年の漁獲割当指標を減らすものとする。

23国は漁業について、漁獲許可証制度をとる。

海面の大型底引き網、巻き網操業の漁獲許可証及び中華人民共和国が関係国と締結した協定で決められた共同管理漁場又は公海で操業するための漁獲許可証は、国務院の漁業行政主務官庁が認可、交付する。その他の操業の漁獲許可証は、県クラス以上の地方人民政府の漁業行政主務官庁が認可、交付する。ただし、海面漁業の漁獲許可証を認可、交付するときには、国が下ろした船・網・道具の規制指標を超えてはならず、具体的規則は省・自治区・直轄市の人民政府が定める。

漁獲許可証は売買し、賃貸し、及びその他の形式で不法に譲渡してはならず、改ざん、偽造、変造してはならない。

他国の管轄海域で漁獲に従事するときには、国務院の漁業行政主務官庁の認可を受け、かつ中華人民共和国が締結し又は加入している関係条約、協定及び関係国の法律を順守するものとする。

24次の各号の条件を備えていなければ、漁獲許可証は交付されない。

1漁業船舶検査証書があること。

2漁業船舶登記証書があること。

3国務院の漁業行政主務官庁が定める他の条件に適合すること。

県クラス以上の地方人民政府の漁業行政主務官庁が漁獲許可証を認可、交付するときは、上級人民政府の漁業行政主務官庁が下ろした漁獲割当指標に合わせるものとする。

25漁業に従事する単位及び個人は、漁獲許可証の漁業の種類、場所、期間及び漁具数及び漁獲割当に関する規定に従って操業し、かつ漁業資源保護に関する国の規定を順守しなければならない。

26建造、更新・改良、購入、輸入されて、漁業に従事する船舶は、漁業船舶検査官庁の検査に合格しなければ、進水し操業をしてはならない。具体的管理規則は、国務院が定める。

27漁港建設では国の統一計画を順守し、投資した者が受益する原則をとる。県クラス以上の地方人民政府は当該行政区域内にある漁港の監督・管理を強め、漁港の正常な秩序を守るものとする。

第4章漁業資源の増殖及び保護

28県クラス以上の人民政府の漁業行政主務官庁は、その管理する漁業水域について漁業資源増殖のための統一計画を作成し、措置を講じるものとする。県クラス以上の人民政府の漁業行政主務官庁は、受益単位・個人から漁業資源増殖保護費を徴収し、専ら漁業資源の増殖及び保護に用いることができる。漁業資源増殖保護費の徴収規則は、国務院の漁業行政主務官庁が財政官庁と共同で定め、国務院の承認を受けて施行する。

29国は水産生殖質資源とその生存環境を保護し、かつ比較的高い経済価値と遺伝育種価値をもつ水産生殖質資源の主要な生長・繁殖水域に水産生殖資源保護区を設置する。国務院の漁業行政主務官庁の許可を受けなければ、いかなる単位又は個人も水産生殖質資源保護区内で漁獲活動に従事してはならない。

30爆発物、有毒物、電気による漁獲など漁業資源を破壊する方法で漁獲を行うことを禁止する。禁止された漁具の製造、販売、使用を禁止する。禁漁区及び禁漁期における漁獲を禁止する。最小の網目の寸法より小さい網を使用して漁獲を行うことを禁止する。採捕した漁獲物中の幼魚は所定の比率を超えてはならない。禁漁区又は禁漁期内には、不法に採捕された漁獲物の販売を禁止する。

重点的に保護する漁業資源の種類とその漁獲可能基準、禁漁区及び禁漁期、使用を禁止又は制限する漁具及び漁法、最小の網目の寸法並びにその他漁業資源を保護する措置は、国務院の漁業行政主務官庁又は省・自治区・直轄市政府の漁業行政主務官庁が定める。

31重要な経済価値をもつ水産動物の種苗の採捕を禁止する。養殖又はその他の特別な必要により、重要な経済価値をもつ種苗又は採捕を禁じられた産卵魚を採捕する場合には、国務院の漁業行政主務官庁又は省・自治区・直轄市人民政府の漁業行政主務官庁の許可を受け、指定された区域及び期間内で限度量を採捕しなければならない。

水産動物種苗の重点産地では、取水・用水にあたり、種苗保護の措置を講じるものとする。

32魚、エビ、カニの回遊通路にセキやダムを造り、漁業資源に著しい影響がある場合には、建設単位は魚道を建設し又はその他の救済措置を講じるものとする。

33漁業に用いかつ貯水、かんがい等の機能を兼ねる水面については、関係主務官庁は漁業に必要な最低水位線を決めるものとする。

34湖面干拓を禁止する。沿海の砂州は、県クラス以上の人民政府の許可を受けなければ、干拓をしてはならない。重要な種苗基地及び養殖場所は、干拓してはならない。

35水中で爆破・探査・施工作業をし、漁業資源に著しい影響があるときは、作業単位は事前に関係する県クラス以上の人民政府の漁業行政主務官庁と協議し、漁業資源の被害を防ぎ又は減らすための措置を講じるものとする。漁業資源に損害を与えた場合には、関係する県クラス以上の人民政府が賠償を命じる。

36各級の人民政府は漁業水域の生態環境を保護・改善し、汚染を防止するための措置を講じるものとする。

漁業水域の生態環境の監視・管理及び漁業汚染事故の調査・処理は、「中華人民共和国海洋環境保全法」及び「中華人民共和国水質汚染防止法」の関係規定による。

37国はヨウスコウカワイルカなど貴重で、絶滅のおそれのある水生野生動物を重点的に保護し、その絶滅を防ぐ。国が重点的に保護している水生野生動物を捕殺し、傷つけることを禁止する。科学研究、飼育繁殖、展示その他特別の事情があって、国が重点的に保護している水生野生動物を採捕する必要があるときには、「中華人民共和国野生動物保護法」の規定による。

第5章法的責任

38爆発物、有毒物、電気による漁獲など漁業資源を破壊する方法で漁労をした者、禁漁区・禁漁期に関する規定に違反して漁獲をした者、又は禁止された漁具・漁法及び最小の網目の寸法より小さい漁具を使って漁獲をし若しくは漁獲物中の幼魚が所定の比率を超えた者は、漁獲物及び違法な所得を没収し、5万元以下の罰金に処するものとする。情状が重い者は、漁具を没収し、漁獲許可証を取り消す。情状が特に重い者は、漁船を没収することができる。犯罪を構成する者は、法によって刑事責任を追及する。

禁漁区内で又は禁漁期内に、不法に採捕した漁獲物を販売した者は、県クラス以上の地方人民政府の漁業主務官庁が遅滞なく調査、処分するものとする。

禁止された漁具を製造、販売した者については、不法に製造、販売した漁具及び違法な所得を没収し、1万元以下の罰金を併科する。

39他人が養殖した水産品を密漁・強奪した者、又は他人の養殖水面、養殖施設を破壊した者には、是正を命じる。2万元以下の罰金に処することもできる。他人に損害を与えた者は、法によって賠償責任を負う。犯罪を構成する者は、法によって刑事責任を追及する。

40全人民所有の水域、砂州を使って養殖に従事し、正当な理由がなく水域、砂州を丸1年荒れさせている者については、養殖証を交付した機関が期限付きの開発利用を命ずる。期限を過ぎても開発利用しないときには、養殖証を取り消す。1万元以下の罰金を併科することもできる。

法によって養殖証を取得せず全人民所有の水域で勝手に養殖に従事した者については、是正を命じ、養殖証を取得させ又は期限を決めて養殖施設を撤去させる。

法によって養殖証を取得せず又は養殖証の許可範囲を超えて全人民所有の水域で養殖に従事し、水運、洪水流下を妨げたものには、期限を決めて養殖施設を撤去するよう命じる。1万元以下の罰金に処することもできる。

41法により漁獲許可証を取得しないで勝手に漁獲をした者は、漁獲物及び違法な所得を没収し、10万元以下の罰金を併科する。情状が重いときには、漁具及び漁船を没収することができる。

42漁獲許可証の漁業の種類、場所、期間及び漁具の数量に関する規定に違反して漁獲をした者は、漁獲物及び違法な所得を没収する。5万元以下の罰金を併科することもできる。情状が重いときには、漁具を没収し、漁獲許可証を取り消すこともできる。

43漁獲許可証を改ざん、売買、賃貸し又はその他の形式で不法に譲渡した者は、違法な所得を没収し、漁獲許可証を取り消す。1万元以下の罰金を併科することもできる。漁獲許可証を偽造、変造、売買し、犯罪を構成する者は、法によって刑事責任を追及する。

44水産種苗を不法に生産、輸入、輸出した者は、種苗及び違法な所得を没収し、5万元以下の罰金を併科する。

審査・認可を受けていない水産種苗を販売している者には、販売の即時中止を命じ、違法な所得を没収する。5万元以下の罰金を併科することもできる。

45許可を受けないで水産生殖質資源保護区内で漁獲活動に従事した者には、漁獲の即時中止を命じ、漁獲物及び漁具を没収する。1万元以下の罰金を併科することもできる。

46外国人、外国漁船がこの法律の規定に違反し、勝手に中華人民共和国の管轄水域に入って漁業生産及び漁業資源の調査活動に従事したときには、退去を命じ又は追放する。漁獲物、漁具を没収し、50万元以下の罰金を併科することもできる。情状が重いときには、漁船を没収することができる。犯罪を構成するときには、法によって刑事責任を追及する。

47漁業水域の生態環境の破壊又は漁業汚染事故を起こした者は、「中華人民共和国海洋環境保全法」及び「中華人民共和国水質汚染防止法」の定めるところによって法的責任を追及する。

48この法律に定める行政処罰は、県クラス以上の人民政府の漁業行政主務官庁又はそれに所属する漁政監督・管理機関が決定する。ただし、この法律が処罰機関について定めている場合を除く。

海上での法務執行にあたり、禁漁区、禁漁期の規定に違反し若しくは禁止された漁具、漁法を使って漁獲を行い、又は漁獲許可証を取得しないで漁獲を行っており、事実がはっきりし、証拠が十分であるが、その場で法定手続きに従って行政処罰の決定を行えず又は執行できないときには、まず漁獲許可証、漁具又は漁船を一時的に差し押さえ、帰港してから行政処罰の決定を行い又は執行することができる。

49漁業行政主務官庁及びそれに所属する漁政監督・管理機関とその職員がこの法律の規定に違反して許可証を交付し、漁獲割当を配分し若しくは漁業生産・流通活動に従事したとき、又はその他職務怠慢、法定義務の不履行、職権乱用、私情にとらわれた不正などの行為をしたときには、法によって行政処分をする。犯罪を構成するときには、法によって刑事責任を追及する。

第6章付則

50この法律は1986年7月1日から施行する。

 

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